加計呂麻島は大島海峡をはさんで奄美大島南岸と向き合う位置に、北西から南東へと細長く横たわっています。
行政区分は鹿児島県大島郡瀬戸内町です。
島内には30の集落があり、人口は1,547人(平成17年度)。特産品として、加計呂麻の空気中に浮遊する酵母菌や酢酸菌によって自然発酵させた「きび酢」などがあります。また、入り組んだリアス式海岸に挟まれた大島海峡は、その地形的特徴から穏やかさと適度な潮通しを持つため珍しい魚に出会える事も多く、人気のダイビングスポットとなっています。
第二次大戦中には、その地形的隠匿性から薩川湾・呑之浦・三浦など、軍港・特攻基地として利用されました。薩川湾には大和や武蔵などの連合艦隊が停泊しました。また呑之浦は、当時、第十八震洋特攻隊隊長であった島尾 敏雄の赴任地であり、その体験を描いた小説『出発は遂に訪れず』の舞台でもあります。